CONTINUING DENTAL
EDUCATION 2021
Distinguished Clinician インターミディエイトセミナー
マルチディシプリナリーアプローチ 26日間コース
ご挨拶
口腔内環境は複雑である。機能回復にあたっては補綴治療に限らず、歯周病、保存修復や歯内療法、矯正治療や小児歯科、口腔外科に至るまで、あらゆる臨床分野を統合して一口腔単位で治療に当たる必要があります。そして、その治療は一定の基準を満たした質の高いものでなくてはなりません。
欧米のような専門医制度をもたない日本の歯科医療システムにおいては、一般的に「かかりつけ医」という形で、一人の歯科医師が全ての治療にあたることになります。これは、歯科治療が一口腔単位で行われることを考えれば、非常に合理的で患者利益を重視したシステムと言えますが、一方で、あらゆる分野の治療の質を平均的に上げなくてはいけないという難題に直面することになります。とりわけ、歯周病、咬合崩壊、歯列不正、審美などの問題を伴った複雑な様相を呈している症例に直面すると、術者には高い知識とスキル(技術)が要求され、治療の質を上げるハードルはより高くなります。
この難題を解決する一つの方法として、複数の歯科医師が、それぞれの得意分野を活かして連携治療を行う、いわゆるインターディシプリナリーアプローチ:Interdisciplinary Approachが有効と思われますが、日本の歯科システムにおいては、なかなか浸透しないのが現実です。
しかしながら、一人の歯科医師が歯科臨床に必要なあらゆる分野を計画的に研鑽して積み上げていくことができれば、その先には多彩な治療の選択肢をもった一口腔単位の質の高い治療[ マルチディシプリナリーアプローチ: Multidisciplinary Approach ]が実現することになります。そこに治療経験が加味されれば、難症例に直面しても患者利益の大きな治療を提供することが可能になるでしょう。
本コースは、マルチディシプリナリーアプローチに必要な、基本的な臨床分野をバランスよく学び、一口腔単位で質の高い治療ができるスキルを身につけることを目的に組み立てられた、実践型の臨床コースです。本コースを通じて、日々の臨床の悩みをわずかでも解決できる一助になれば幸甚です。
明海大学・朝日大学歯学部生涯研修部
コース概要と概念図
歯科治療の三大要素は「炎症のコントロール」と「力のコントロール」「審美性」と言われています。一口腔単位の治療を行うにあたっては、まずは十分なバイオフィルムコントロールを行い、清潔な口腔内で治療を始めなくてはなりません。炎症のコントロールは、昔も今も変わらない治療の基本「ゴールドスタンダード」です。
炎症がコントロールされていない状態で、修復や補綴治療を行っても、良好な予後は望めません。また、歯科治療の大きな目的の一つである口腔機能の回復は「力」、すなわち咬合をコントロールすることで初めて長期的な予後が期待できます。咬合はあらゆる臨床分野と何らかの関わりを持っているため、咬合をないがしろにした治療の予後は悪いことは明白です。咬合論を理解したうえで適切な治療を選択しなくてはなりません。
治療は、炎症のコントロールと力のコントロールが両輪となって進めていくことになりますが、そこに審美性を加味していく必要があることは言うまでもありません。
なぜなら、患者は常に機能性に加えて審美性を求めているからです。
マルチディシプリナリーアプローチ26日間コースでは、この咬合・炎症・審美のコントロールをまとめ上げるのに必要な基本的な手法を学ぶことになります(コース概念図1)。
一口腔単位の治療では、国民の成人の大半が罹患しているといわれる歯周病の治療は重要で、治療の全般にわたって歯周炎の管理が必要になります。また、現代の歯科臨床では、低侵襲治療が治療の本流になくてはなりません。特に、不可逆的な治療となる補綴の分野では、低侵襲治療(MI)の概念は極めて重要です。これら歯周病治療や低侵襲治療を推進していくうえで、最大の障害となるのが歯列不正といえるでしょう。歯列不正を改善することで、バイオフィルムコントロールが容易になり、咬合干渉を排除し、補綴的な介入範囲を最小限に抑えることが可能になります。それゆえ、歯列不正改善のために矯正治療を組み入れるか否かの判断が重要になるわけです。最後にもう一つ重要な要件は、メインテナンスです。疾病の再発を予防するもしくは最小限に食い止めるにはメインテナンスが不可欠になります。メインテナンスを受けている患者とそうでない患者の差は明らかで、メインテナンスが治療の予後を大きく左右することになります。このように、一口腔単位の治療をするにあたっては、歯周病治療・低侵襲治療・矯正治療・予防(メインテナンス)が治療の大きな流れの中にあり、そこに様々な臨床分野の治療が流れ込んで、大きな川すなわち本流を作り出すことになります。それがマルチディシプリナリーアプローチです(コース概念図2)。
プログラム一覧
Distinguished Clinician インターミディエイトセミナー
マルチディシプリナリーアプローチ 26日間コース
日時 | コース名 | 区分 | 講師 | 会場 | 定員 | 受講料 | 申込 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2021年4月24日(土)~2022年3月13日(日) | 【コース番号 12210300】 マルチディシプリナリーアプローチ(全コース受講パッケージコース) |
歯科医師 | 講師詳細 | 東京・新宿区 /千葉・浦安市(PDI) | 15 | 1,110,000 円 |
中止
|
2021年4月24日(土)・25日(日) | 【コース番号 12210301】 マルチディシプリナリーアプローチ1.2/診査・診断・治療計画 |
歯科医師 |
渡辺 隆史 龍田 恒康 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
中止
|
2021年5月15日(土)・16日(日) | 【コース番号 12210302】 マルチディシプリナリーアプローチ3.4/(歯内療法) |
歯科医師 |
平井 順 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 110,000 円 |
詳細
中止
|
2021年5月29日(土)・30日(日) | 【コース番号 12210303】 マルチディシプリナリーアプローチ5.6/(歯周治療I・歯周治療II) |
歯科医師 |
林 丈一朗 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
終了
|
2021年6月26日(土)・27日(日) | 【コース番号 12210304】 マルチディシプリナリーアプローチ7.8/(歯周治療III・歯周治療IV) |
歯科医師 |
辰巳 順一 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
終了
|
2021年7月17日(土)・18日(日) | 【コース番号 12210305】 マルチディシプリナリーアプローチ9.10/(保存修復) |
歯科医師 |
宮崎 真至 |
東京・新宿区 | 15 | 100,000 円 |
詳細
中止
|
2021年8月28日(土)~2021年10月10日(日) | 【コース番号 12210306】 マルチディシプリナリーアプローチ11.12.13.14/(補綴I・補綴II・補綴III・補綴IV) |
歯科医師 |
渡辺 隆史 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 200,000 円 |
詳細
中止
|
2021年10月16日(土)~2021年11月21日(日) | 【コース番号 12210307】 マルチディシプリナリーアプローチ15.16.17.18/(アップライトとエクストルージョン) |
歯科医師 |
渡辺 隆史 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 200,000 円 |
詳細
中止
|
2021年12月18日(土)・19日(日) | 【コース番号 12210308】 マルチディシプリナリーアプローチ19.20/(補綴V・補綴VI) |
歯科医師 |
上濱 正 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
中止
|
2022年1月22日(土)・23日(日) | 【コース番号 12210309】 マルチディシプリナリーアプローチ21.22/(補綴VII・補綴VIII) |
歯科医師 |
上濱 正 小林 義典 俵木 勉 河原 英雄 |
東京・新宿区 | 15 | 100,000 円 |
詳細
中止
|
2022年2月26日(土)・27日(日) | 【コース番号 12210310】 マルチディシプリナリーアプローチ23.24/(小外科の基本1・小外科の基本2) |
歯科医師 |
坂下 英明 草間 薫 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
終了
|
2022年3月12日(土)・13日(日) | 【コース番号 12210311】 マルチディシプリナリーアプローチ25.26/(予防とメインテナンス) |
歯科医師 |
渡辺 隆史 |
千葉・浦安市(PDI) | 15 | 100,000 円 |
詳細
中止
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■ご協力とお願い
- 1. 服装について
- 我が国の誇る著名な臨床歯科医師の先生方を招聘して、開催しております。服装は必ずしもフォーマルである必要はありませんが、襟なしシャツや短パンなど、周囲の雰囲気を損なわない服装やエチケットにご協力をお願い申し上げます。
- 2. 写真撮影・ビデオ撮影等について
- 研修会開催中の写真撮影、ビデオ撮影については、患者様の個人情報に関する保護法の問題、ご講演いただいております講師の著作権法などに関わる問題などが発生しますので、ご遠慮願いますようお願い申し上げます。
- 3. 個人情報保護法について
- 2005年4月1日より個人情報保護法が施行となりました。生涯研修会にご参加希望の先生が受講申込書等にご記入いただく「医院名、所在地、氏名、電話、FAX等」は個人情報に該当します。ご提供いただきました個人情報に関する取扱には、細心の注意を払います。
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(1) 受講申込書にご記入いただいた情報は、ご参加研修会の受講案内の送付、修了証書の交付、研修会に関する資料および当生涯研修会が発信する情報の送付先として利用されます。
- (2) 受講申込書にご記入いただいた情報は、本研修会の協賛社にも提供され、製品情報等の送付先として利用されます。
申込手続き
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