デモンストレーションコース

渡辺　隆史

Takashi Watanabe
小滝歯科医院院長
明海大学歯学部臨床教授
日本顎咬合学会元理事長・指導医
日本歯内療法学会専門医
日本口腔診断学会認定医
アメリカ審美歯科学会会員
アメリカ歯周病学会会員
Takei-Kawazu STUDY CLUB会長
いいづな総合歯顎研究会（ITDC）主宰

１）概要
歯列不正があると、「思ったような治療ができない」、「歯列不正が邪魔になる」と誰もがそんな経験をしているのではないだろうか？　特に欠損放置や歯周病などによって起こる病的な歯の移動（私はこれを後天的な歯列不正と呼んでいる）は、これを矯正治療で改善するか否かで予後が大きく変わってくる。
矯正治療は歯を動かすだけでなく、周囲の骨や歯肉など歯周組織のリモデリングに活用することができる。また、歯列不正を改善することで咬合が安定する（これはとても重要だ）。何より、矯正治療は「究極の低侵襲治療」と言える。歯を削らずに補綴的な介入範囲を最小限に収めることが可能になる。矯正治療を臨床に活かさない手はない。
本講演では、矯正治療を活用した様々な症例を呈示して、矯正治療が果たすべき役割について考えてみたい。また、アップライトやエクストルージョンなど、MTM の実際をデモを交えながら解説する。
矯正治療を臨床応用することで、治療の選択肢が増え、一見難しいと思われる症例でも解決の糸口を見つけることができるようになる。さらに、矯正治療は、自身でできなくても矯正専門医とタッグを組むことによってすぐにでも臨床応用できる分野でもある。そのためには、一般臨床医が矯正の知識を身につけることが必要になるし、矯正専門医も一般臨床に精通しなくてはならない。本講演を通じて矯正治療の可能性に触れて、矯正治療を一般臨床に取り入れるきっかけとなれれば幸甚である。

２）目的
１．矯正治療を取り入れた治療計画について症例を呈示して説明します。
２．歯の病的移動に対する矯正的な対処法について解説します。
３．MTM の分類とその方法について解説します。
４．アップライトとエクストルージョンに関して、デモを通してワイヤーベンディ
　　ングの実際をお見せします。
５．矯正力を使った歯周組織のリモデリングに関して、その理論とメカニクス
　　を解説したうえで、症例を呈示します。
６．矯正専門医との連携に関して説明します。

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• 日程

  2023年3月5日（日）
  10：00~16：30

• 会場

  東京・新宿区